既卒の採用市場既卒・フリーターのための職種解説

既卒・フリーターでも新卒枠で事務の仕事につけるのか?

Hisashi Ura

既卒・フリーターでも新卒枠で事務の仕事につけるのか?

OLは会社の戦力として活躍することはもちろん、その存在自体が職場を華やかにしています。颯爽と職場で仕事をするOLはカッコいいものです。ですから、OLとして事務の仕事に就くことに憧れを持つ人も少なくありません。それは新卒だけでなく、既卒やフリーターの方にとっても同じでしょう。

また、事務職は女性だけではなく、男性にも就きたいと思う人は多いのです。ここでは、既卒・フリーターでも新卒枠で事務の仕事に就けるのかを考えてみたいと思います。

事務職の募集状況

shutterstock_329736860

ここでは事務の仕事が就きやすいものなのか、それとも就くことが難しいものなのかを客観的なデータから考えてみたいと思います。ま先ずは、仕事全体の募集状況を考えてみましょう。その場合、有効求人倍率を見るのが一番です。

有効求人倍率とは

この有効求人倍率というのは、簡単に言えば、仕事を探している人1人あたり、何件の求人があるかということを示す数値です。

仮に100人の求人募集に100人の求職者がいれば、それを割った数値(100÷100=1)が有効求人倍率になります。つまり、この場合は1となります。仮に50人の求人募集に対して、100人の求職者がいれば求人倍率は50÷100=0.5となります。

事務職の有効求人倍率は?

2016年5月の有効求人倍率は1.36ですが、これは近年の中でも高水準の数値だと言えます。しかし、この数値はいろんな職種全体を含めたものです。実は職種ごとに有効求人倍率にはかなり違いが見られるのです。

例えば、2016年の5月の数値を見てみると、販売の仕事の有効求人倍率は1.65、サービス業は2.67、建設系が2.83などかなり高い数値となっています。つまり、建設系の仕事の場合、求職者1人に対して、求人が2.83人分あるということです。これは、かなりの売り手市場と言えます。

一方、同じ時期の事務の有効求人倍率は0.35倍です。しかし、外勤事務も含めた数値なので、一般事務に限ると0.27となります。これは1つの一般事務求人を4人の求職者が取り合う状態だということです。

この数値を見ると、事務職の希望者に対していかに求人が少ないかということがわかると思います。つまり事務職は、担当者が多くの求職者の中から採用者を選ぶことができる、買い手市場なのです。

既卒・フリーターが新卒枠で事務職に就職する方法

shutterstock_421486702

事務職への就職が非常に狭き門であることが分かったと思います。新卒者でも事務職を念頭に置いた就活は苦戦するものです。そうした中で既卒・フリーターが新卒枠で事務職に就職することはできるのでしょうか?

正直、かなり難しいというのが実情です。事務の新卒枠には大量の新卒の応募者がいるでしょうから、そこに既卒やフリーターが入り込む余地がなかなか無いからです。

ですが、行動しなければチャンスはありません。もし、新卒者に負けない何かを持っているなら、それを武器に応募してみるのも良いでしょう。逆に言えば、何か秀でたものがなければ、新卒枠に応募してみても採用は困難だと言えます。

では、秀でたものとしては何があるでしょうか?資格などがその1つに挙げられます。次にそうした資格について考えてみましょう。

事務で就職をする際に有利な資格

shutterstock_115791277

自分のスキルを客観的に示すために資格を取るということは良いことです。事務で就職をする際に持っていれば有利な資格というのは確かに存在しています。採用担当者の側から見ると、事務系の資格があることで判断材料にしやすいですし、どれだけ本気で仕事に就きたいかということも伝わるでしょう。

事務系の資格としては、次のようなものが知られています。

  • 日商簿記など簿記系資格
  • マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)などパソコン系資格
  • 秘書能力を示す秘書検定
  • 医療系で有利な医療事務

これらの資格にもそれぞれレベルがありるので、出来るだけ高い資格を取るようにしたいものです。簿記3級よりも、2級のほうがアピール度が高いですし、さらに1級のほうが、より評価が高くなるわけです。

既卒やフリーターの資格戦略

現在、既卒やフリーターにとって狭き門である事務職での就職を考える上で、上記の資格はある意味、持っていて当然という感じがします。新卒者もこうした資格の多くを取得しているわけですから、持っていても差別化できません。他のライバルよりも見劣りしないための資格と言えるでしょう。

不利な状態に置かれている既卒やフリーターの場合、応募先の採用担当者の目に留まるような、よりランクの高い資格を持つようにしたいものです。

例えば、不動産会社を狙うなら宅地建物取引士、いわゆる宅建があると有利です。パソコンにしても、ワードやエクセル、パワーポイントなどの操作資格であるMOSよりも、プログラミング系の専門資格を持つと有利です。

また、税理士、社会保険労務士、司法書士など、いわゆる士業系の難関な資格を持つのも良いかもしれません。知名度が高い資格であり、取得が難しいことは多くの人が知っているので、「へー、こんな資格を持っているの!」と思われ、他の求職者との差別化が可能です。

資格でなくても、強力な差別化ができれば、既卒やフリーターでも採用の可能性があるかもしれません。例えば、留学経験があり、通訳レベル並の語学力があれば十分差別化できます。

まとめ

shutterstock_318153698

以上、既卒・フリーターが新卒枠で事務職につけるのかという点を軸にして話をしてきました。現在の事務系の求人状況、つまり求人数と就職希望者のバランスなどから考えても、相当難しいということが理解できたのではないでしょうか?

新卒の求職者と比べて、余程の差別化ができる人でないと、新卒枠で事務職に応募しても採用の可能性は低いと言わざるをえません。ですから、あまり事務職にこだわって就活を続けていると、職歴なしの期間が長くなってしまい、就職がどんどん不利になってしまいます。

そうならないためにも、事務以外にも目を向けて仕事を探していくことも考える必要があるでしょう。

諦めるのは難しいという方は、一定の期限を自分なりに設定しましょう。それまでは一生懸命就活に励んでみて、もしダメなら早めに方向転換をしていくことをお勧めします。

Hisashi Ura

広くビジネス系のライターとして活動しています。ハローワーク勤務経験を生かし、広く就職活動に役立つノウハウを提供できればと考えています。

相談する