未経験から証券業界へ就職。金融業界のトレンド大解剖!vol.8

未経験から証券業界へ就職。金融業界のトレンド大解剖!vol.8

証券業界で働く人ならではの悩みと苦労

もちろん仕事ですから、楽しいことややりがいばかりではありません。辛いことや悩みもあります。証券業界の人達がどのような悩みと苦労を抱えているのか、聞いてください。

お客様に損をさせてしまうことも多い

株式売買の仕組み上、得をするお客様もいれば、それ以上に損をしてしまうお客様もいます。自分のお客様が大きな損をしてしまった時は「自分のせいで」と感じてしまうことも少なくありません。「仕事でやっている」と割り切れれば良いのですが、そうならないことも多く、時には大きく落ち込んでしまうこともあります。

巨大なノルマ:月のノルマだけでなく1日のノルマも!

ノルマがある業界の全てに言えることですが、ノルマをこなせない社員への風当たりは強いです。時には大声で怒鳴られることもあります。ノルマは毎月リセットされますので、「先月頑張ったから」が言い訳になる世界ではありません。

毎月のノルマに加えて、1日のノルマが課されることも多く、こなせない人にとっては非常に厳しい業界です。

また、会社や契約によっては、基本給が発生せずに売り上げに応じた完全歩合の給料体制のパターンもあります。この場合、ノルマを強制されることはありませんが、売り上げがなければ自分の給料もなくなります。やりがいと表裏一体のシステム、と言えるでしょう。

売りたい商品を売れない:あくまで会社の意向に沿った販売が求められる

業界に入らないとわからないことの1つです。実は、どんな株式でも売れるわけではありません。会社にとって売って欲しい株があるので、その特定の銘柄をお客様にお勧めしなければならないケースも多いです。

たとえば、ここにA株とB株があるとしましょう。あなた個人では、A株の方が将来性も高く、お客様にもお勧めできる商品だと感じています。しかし、会社に「B株を売れ」と言われたら、営業をかけるべきなのは、B株になってしまいます。

B株の良いところを探し、時にはA株の悪いところも探さなくてはなりません。本心では「A株の方が良いのに」と感じていても、です。そしてB株をお客様に売り、後々そのお客様が大きな損をしてしまった時には、いたたまれない気持ちになってしまいます。

転勤が多い:会社によっては3年おきに転勤を繰り返す?

証券業界は、異様に転勤が多い業界です。同じ支店に何年もいるということは珍しく、3年から4年で転勤を繰り返す業界だと考えてください。ある程度の大手であれば、支店の数は非常に多く、その中の数店をまわるのが常です。海外に支店がある会社の場合、海外勤務になることもあるでしょう。マイホームや住む地域にこだわる人には向いていない職業と言えそうです。

何故、証券業界では転勤が多いのかと言いますと、特定のお客様とのなれ合いを防ぐことが目的になっています。証券業界にかぎらず、銀行や保険会社でも転勤が多いのは、これが理由です。金融関係の仕事には転勤がつきものである、と覚えておくと良いでしょう。

必要な資格が多い:激務と平行して勉強の日々

証券業界で働くためには、必要な資格や持っていると有利な資格がたくさんあります。激務をこなしながら資格も取ろうと思うと、なかなか大変です。

証券アナリスト、ファイナンシャルプランナー、日商簿記など、どれもが取得するのが困難な資格ですが、証券業界で働く以上、やはり持っているべき資格です。

適正判断:どのような人が証券業界に向いている?

証券業界で働くメリットとデメリットを聞いてもらいました。それでは、どのような人ならば、証券業界に向いているのでしょうか?重要なポイントを挙げますので、いくつ自分に当てはまるのかチェックしてみてください。

目標に向かって作戦を建てられる人

毎月、巨大なノルマが発生する業界です。策もなしに仕事をしていては、ノルマをこなせるはずがありません。ノルマをこなすために、自分で何かしらの作戦を考える必要があります。そのような作戦の立て方は、上司や先輩が教えてはくれません。もちろんお手本になる人が身近にいれば、その人のやり方を参考にするのも良いでしょう。しかし、基本的にはそれぞれが自分なりの方法で、探っていくのです。常に考えながら仕事をする業界ですので、『自分で考えて行動する』が、当たり前にできる人には向いている業界、と言えます。

良い意味でのずる賢さ

誤解を招く言い方になるかもしれませんが、真っ正直な人には証券業界は向いていません。上がるかどうかもよくわからない株を、お客様に買ってもらう仕事です。とくに、会社から販売を促される指定銘柄に関しては、あまり良くないものと思っても営業をする必要があります。

ここで必要なのは、良い意味でのずる賢さです。どんな商品にもメリットとデメリットがあります。それを踏まえて、上手にお客様に買ってもらえるように商品の説明をするテクニックは、ある程度ずる賢くないと身に付きません。本音で「本当は、お勧めしたくない」なんて絶対に言えない業界です。

また、業界内のルールとして「必ず儲かる」などの言葉は使えません。そのような強い言葉を使わずに、遠回しに「必ず儲かりそう」とお客様に思ってもらう必要があるのです。ここでもやはり、ある程度のずる賢さが必要になってきます。

メンタルが強い人

証券業界にかぎった話ではありませんが、ノルマが厳しい業界では、ノルマが達成できない人間は、とにかく叩かれます。上司に叩かれるだけでなく、未達成分のノルマを押し付けられる同僚にも叩かれることも少なくありません。誰にでも好調時・不調時があるのは当たり前です。自分が不調時には、周囲の反応が冷たくなりますので、メンタルが強くないと務まりません。

また、時にはお客様とのトラブルもあります。「あなたの言うように買ったら、何百万も損をした」……この言葉に耐えていかなければなりません。こんな苦情は日常茶飯事です。

そして、転勤が多いのも人によっては苦痛でしょう。せっかく築き上げた人間関係も転勤を境に1からのスタートです。新しい人達との仕事を「良き経験」と考えられるくらいのメンタルの強さは必要です。

Takahiro Takimizu

埼玉県出身。元第二新卒。新卒でメガベンチャーに入社しプログラマーとして勤務するも、自身の実力不足もあり3ヶ月弱で早期退職。その後、2013年にUZUZに入社。UZUZでは新規事業「ウズウズカレッジ」のエンジニアコースを担当。教育研修型の若手人材育成事業に携わる。