元第二新卒・既卒社長インタビュー

社長も昔は既卒・第二新卒だった(若手社員編)|前職を約1年半で退職して転職したから見えたものとは?

Arisa Kusano

社長も昔は既卒・第二新卒だった(若手社員編)|前職を約1年半で退職して転職したから見えたものとは?

石川 江里奈さん(24歳)
石川さんは新卒で大手通信会社に入社し、webマーケティング、webディレクション、営業など幅広い業務を行う。約1年半勤めた後、転職する。現在は教育・出版など多方面に事業を展開する企業にて経営管理のためのデータ分析業務を担当する。なぜ転職し、これまでとは全く違う業務に挑戦しようと考えたのか、その背景に迫ります。

バレーボールに情熱を注いだ青春時代

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私は群馬県で生まれ育ちました。家は山のふもとにあって、高校の時は通学はバスと自転車を使って1時間くらいかけて通っていましたね(笑)自転車で通おうと思うと行きは下りなので45分、帰りは登りで1時間半くらいかかってました。

小1から高3までずっとバレーボールをやっていたので、学生時代はバレーに打ち込んでいました。元々母がママさんバレーをやっていて、ある日、母に連れられて練習にいってみたら楽しくてはまってしまって。たまたま良い監督がいるチームに入れて、同じ歳の仲間がたくさんいたのもあって、小学校では県3位、中学高校は県2位とかになってましたね。

小学校のメンバーがそのまま持ち上がりで中学校に行って、高校も中学のうちの半分くらいが同じ高校に行ったので、チームとしては結構強かったです。チームに恵まれて中学のときには群馬県選抜にも入ることができました。

実は私今まで入試を受けた事がないんですよね。小学校と中学校は受験のない普通の市立に行ったし、高校はスポーツ推薦、大学も指定校推薦で入ったので。その大学は元々バレーの強豪校で、おまけに当時の私はざっくりと「海外に行きたい!」なんて思っていたので、その学校なら英文科もあるしいいじゃん!と思っていました。

でも結局、高3のインハイ予選の準決勝で膝の靭帯を切っちゃって、大学バレーは諦めたんですけど。元々高1の時に1度靭帯を切っていて、その後1年間リハビリしていて、やっと治って試合に出たんですけど試合中に切れてしまって。途中退場して、決勝は見てるだけで終わって引退、って感じでした。

不完全燃焼だったので、大学でも続けることも考えたんですけど、また1年間リハビリするのも大変だし、一人暮らしをするとなると通院も厳しいなあと思って。もちろん悔しさはありましたがその時「大学のバレーは無理だ」と感じてしまったんです。だからそこでバレー人生ときっぱりお別れしました。不器用で0か100しか選べないタイプなので、本気で4年間をバレーに捧げる覚悟がないなら部活に入るのはやめようと思って。

学部も英文科には入りませんでした。実は私の代から英文科の指定校推薦枠がなくなっちゃって(笑)高校4年の夏から膝の手術とリハビリが始まったので指定校枠を使おうと決めていて、私の行きたかった大学に社会情報学部と理系の学部の枠しかなかったんです。

ただ担任に「社会情報学部だったら英語もちゃんと学べるよ」と教えてもらったこともあって「英文科じゃなくてもいっか」と考えて結局社会情報学部に進学しました。まあ、大学の学部にそんなに関心がなかったのかもしれません。笑

「何でもやります!」で入社した前職

そんな感じで入った大学だったんですけど、超楽しかったです(笑)大学でバイトにはまって、多いときは3つ掛け持ちしてました。日本料亭、お弁当屋さん、日帰り温泉の受付、塾講師、カフェ、イタリアン……いろんなバイト経験しましたね。本格的なバレーは辞めましたが勝ち負けの関係ないゆるいバレーサークルにも入って、毎日が充実してました。

就活も人並みにやりました。中学高校の頃からずっと東京に憧れがあって、「田舎は不便でださくて嫌!」って思ってて(笑)大学で東京に出て来て、地元群馬で売ってない最先端のファッションやおしゃれなものが簡単に手に入ることにとても感動したんです。その時に、群馬でも東京で売ってるものと同じものが買えたらすごくいいなと思うようになって。

それが実現できるのはカタログ通販とかECだなと考えていた時、まさにその事業をやっている前職に出会ったんです。前職の会社は社風が体育会系で、それが好きでした(笑)パンフレットには「君は自分の壁を超えられるか?」と書いてあるし、面接官の方もノリが良い体育会系の方で、「多少苦しくても頑張れる?」「ガッツある?」とか聞いてくるし。今までずっと体育会系だったのですごく馴染みやすいなって思いましたね。

だから面接の時も、持ち前の負けず嫌いを発動して「何でもやります!」「ガッツと体力には自信あります!」って言ってましたね。

入った部署は立ち上がったばかりの新規事業部

そんなこんなで入った前職ですが、最初はすごく楽しかったです。初めはwebマーケティング事業部に配属されたんですが、そこは3ヶ月で解体になってしまったので、その後は新規EC事業部のメンバーとして、国内外ブランドの仕入れ・販売を行う通販サイトの運営に携わっていました。

そこがかなり忙しかったですね。Webディレクターというポジションだったのですが、メルマガを配信したり、撮影に立ち会って商品をアップしたり、特集のデザイン、コピー考えたり、アクセス上げる為にSEOのことを勉強したり。他社のサイト見ていいなと思うデザインがあったら、企画案を書いてシステム部に依頼したりなんてこともやってました。

担当していた業務はとにかく幅広かったですね。また、上司が産休に入ってしまって、1年目の立場でサイトの更新管理をしていて、正直何が良いのかも分からないけど教えてくれる人は近くにいない状況でした。あの頃は終わるのが平均で22時、遅いときだと日付が変わるなんてこともありましたね。

でもその部署も1年足らずで解散してしまいました。売上が思うように上がらずサイトが閉鎖する事になったんです。その後は、なんと地元群馬にある卸営業の部署で法人営業をやってました。シニア向けアパレル商材を百貨店や生協のカタログ用に卸す営業だったので、完全にルート営業ですね。

新規開拓ってよりもミスなく納品することを求められました。夜は19時に帰れるし、正直前の部署のような忙しさはほとんどなかったです。そこは安定した事業部だったので中堅以上の年配の方がほとんどで、若手はいませんでしたね。

違和感を抱えたままでは働けない

実は異動になった時から違和感を感じていたんです。確かに前の部署はめちゃくちゃ忙しかったけど、やっぱり前のネット通販事業部にいた時の方が全然楽しかったんですよね。人を動かすのが好きだったので、色々な部署の方とコミュニケーションを取りながらアイディアを形にしていく過程が楽しかったし、決まったものがないからどんどん新しいアイディアが出てくるし。

特集やメルマガ作ればすぐに反響が返ってくるのでそれがやりがいにつながっていました。営業職もいつかは経験したいと思ってたので、嫌ではなかったのですけど、事業所の雰囲気的に勢いよりも安定の方が強かったんですよね。だから正直物足りないなって思ってましたし、「これってやり方さえ覚えれば誰でも出来るんじゃ……」なんて考えてました。

そう考え始めたら、いても経ってもいられなくなりましたね。ちょうどその頃私の事業所では引き継ぎが始まる時期だったのですが、色々なことを考えました。「今引き継ぎを受けてしまっていいのか?」「ここで引き受けたらもうタイミングを逃してしまう」「というか引き継いだ後に『辞めます』なんてそんな無責任なこと出来ない!だったら引き継がれる前に辞めよう!」そう思った私は気持ちを上司に伝え、思い切って退職をしました。

ここでもやっぱり、0か100でした。やめようかな?続けようかな?って悩みながら働いててもモチベーションも上がらないし成長のスピードも落ちてしまうと思って。

ちなみに辞めた先の事は全く考えてませんでした。完全に見切り発車でしたね。でもとにかく仕事を見つけなきゃっていう気持ちはあったので、色々なところの会社の面接に行きまくって、多いときは1日に3つも4つも面接を入れている日もありました。その時はとにかく「また新規事業に携わりたい!」「これまでの経験を活かしてすぐに活躍できるベンチャーに行こう!」と思っていたので、ベンチャー企業を中心に受けていました。

その時、ある1社のベンチャー企業の選考を受けて、1週間営業職のインターンをすることになったんです。すごく良い会社で雰囲気も自分に合っていて、業務内容も面白くて、初めのうちは楽しくやっていました。

でも、ベンチャーなので教育体制は全然整っていなかったんですね。本当に経験や実力がある人が入ったらベンチャーですぐに活躍出来るのかもしれないけど、自分はほんの1年半しか仕事経験がなくて、電話での営業ですらびびってしまってまともにトークができなかったんです。かといって面接のときに「営業できます!」なんて言ってしまったからもう逃げ場がなくて。

皆さん忙しいのでサポートをしてくれるような状況でもなかったですね。でも別にそれに対しては何も不満はないんですよ。ベンチャーってそういうものだし、営業の当たり前のことだと思うんです。そこで私が気付いたのは「自分の無力さ」と「教育を求めている自分がいること」だったんですね。

その時に初めて「そうか、私はまだ学びたいんだ。実力を試すよりも、色々な事を教えてもらいながら働きたいと思ってるんだ」という自分の本心にやっと気付いたんです。要するに、一人でなんでもできると勘違いしてたんです。だから、そこの企業のお話はお断りして、これまでの軸を全てリセットして、また1から軸を定めていく事にしたんです。

「今の自分に出来ること」から「今の自分が身につけたいもの」へ

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まずは軸を「未経験でも新しいことをやらせてくれるところ」に決めました。これまではwebマーケティング、webディレクション、営業と自分が経験したことがある職種ばかりを見ていたんですね。

でも、ベンチャー企業での一件があってから、もっとゼロから学べるものに挑戦したいと考えるようになりました。だったら今まで自分がやってきていないもの、いっそ苦手意識を持っているものに挑戦しよう、と考えたんです。それからは経験があるものではなく、付けたい能力で仕事を探すようになりました。

そんな時に今の会社の求人が飛び込んで来ました。そこには「データ分析」「収支の管理」「経営管理」と言った文字が並んでたんですね。その時に「あ、これだ」と思いました。

私、前職の同期にすごく仲のいい女の子がいるんですけど、私は感性や直感でアイディアを言ったり、そこまで論理的に整ってないけどとりあえず行動してそこから修正していくタイプなのに対して、その子はすごく論理的で、徹底的に分析して客観的に物事を見ることが出来るタイプだったんですね。私は細かいことを緻密に考える事が苦手で、ちょっとのことだったらいいじゃんって思ってしまう方なので(笑)

その子と自分を比べて「私は劣ってるのかな」なんて考えてしまうことがよくありました。そのことが若干トラウマみたいになってまして(笑)今思えばそれぞれ強みが違うだけなんですけど、その子に出来て私が出来ないことがあるということが本当に悔しかったんです。だから、自分が苦手意識を持っているデータ分析や論理的に考えることやリスク管理の仕事に挑戦できるチャンスだ!と強く思いました。

経験がない分、とにかくポテンシャルを伝えるしかない!と思って、面接では思いっきり熱意をぶつけてましたね(笑)

自分の苦手分野を仕事にする毎日

そんな思いで入った今の会社では主にデータ分析と収支管理をやっています。毎月売上、原価、経費が予測に対してどれくらいで推移しているのかをモニタリングして、マネージャーや局長がコスト削減や投資に踏み込む判断の元となる資料を作成しています。なんせ自分の苦手分野をやってるので、初めは本当にしんどかったです。

一言で論理的に要点だけを伝えなきゃならないし、マニュアルや見本がない仕事なので人に聞かなければできないことが多くて。まだ入って半年なので正直1人前に出来てきてるなと感じることはあまりないんですけど、それでも分かることは増えてきているし、マネージャーや部長に「こうゆうデータが欲しいんだよね、作れる?」と頼まれた時には少しは頼りにしてくれているのかなーと嬉しくなったりもします。

前職は対カスタマーの仕事だったので、顧客の視点に立って考えれば自然とやるべきことが見えてきたんですけど、今はスタッフの立場なので誰のために、なんのためにやるのかが見えづらいです。

ミスだけが目立って、感謝されることは少ないので時々本当にこの仕事が誰かの役に立っているかが分からなくなって自信をなくすこともありますが、逃げたいとは思わないです。弱音を吐いたら仕事を振ってもらえなくなるし、先輩からの評価も下がっていくし。そこで成長が止まってしまうから今はとりあえずやるしかないって思ってますね。

既卒・第二新卒の方へのメッセージ

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気持ちに正直になってほしいです。

辞めたくても空気を読んでタイミング見計らってるとか、3年は続けないと転職しづらいのではないかとか根拠のない不安にとらわれてる人もいると思うんですけど、辞めたいと思いはじめたらなるべく早く辞めるべきなんじゃないかなと思います。辞めたい気持ちを抱えながら働くのって自分にも会社にもプラスにならないし。

あと、誰かのアドバイスよりも自分の気持ちを信じた方が良いです。世間体を気にしたり、人からアドバイスをもらって決めてしまうと後で必ず誰かのせいにしてしまうんですよね。いろんな話を聞いて、自分の目で見て、最後に決めるのは自分、ただし責任を持つのも自分、「自分で決断する勇気」を持てば、どこに行っても成功すると思います!幸せは自分の軸でしか測れないので。

編集者から一言​​​​

決して自分を甘やかすことなく「負けたくない」という強い気持ちを持っている石川さんのお話は非常に興味深かったです。「人として、ビジネスマンとして、いつでもどんなところでも通用するスキルを身につけたいんです。だから今の自分が苦手としていることを克服して、将来何か『やりたい!』と思ったことに自信をもって挑戦出来るそんな人間になりたいんですよね。」そう語った石川さんの顔は非常に生き生きしていました。

就職活動を行っている皆さんも、今出来ることではなく、今身につけたい力を軸に就職活動をしてみませんか?必ず何か見えてくると思います。

Arisa Kusano

茨城県出身。元既卒。大学を卒業した後、縁あってUZUZに入社。キャリアカウンセラーを経て、現在は「UZUZ編集部」にてディレクター業務を担当。会社史上初の「どこでも社員」として、オウンドメディアの運営や外部ライターのディクレション、記事作成業務、取材業務と幅広い業務を担当。

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