既卒のための業界解説|2015年の各業界の動きを知ろう!Vol.2

既卒のための業界解説|2015年の各業界の動きを知ろう!Vol.2

前回は国内外の政治状況などに視点を当てて解説していきましたが、今回はその内部に焦点を当てて解説していきます。前回、読み忘れてしまった方はこちらの記事を読んでくださいね。
既卒のための業界解説|2015年の各業界の動きを知ろう!Vol.1

人材サービスは、どーなる?

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2014年最大の話題は人材サービス首位のリクルートホールディングスの東証一部上場ですね。かなりのインパクトを残しました。上場時の株式時価総額は約1兆7500億円。史上2番目の大型上場となりました。リクルートは2012年に米国の求人サイト企業のインディードを、さらに2013年には米国のモバイル求人募集大手のMoBoltを買収しており、今後もその動きは加速して行きそう。

2013年以降、国内の雇用環境が改善され、労働者派遣事業は追い風が吹いています。リクルートや業界2位のテンプホールディングスなど、各社の業績は総じて好調を維持しています。ただ、2014年春以降は景気低迷もあって求人広告件数の伸び率は鈍化しました。新たな成長戦略が必要になってきます。2013年にはテンプがIT・通信に強いインテリジェンスを買収しましたが、2015年もM&Aは確実に起きていきそうな予感。

今後は大手メーカー系派遣子会社に対するM&Aが進みそうな流れです。2012年の労働者派遣法の改正によって派遣会社が同一グループ企業に労働者を派遣する場合は、全体の約8割以下に制限されるようになりました。メーカーが派遣子会社を抱えるメリットは薄れ、リストラを機に買収に動くケースが今後さらに増えてきそうです。直近ではパナソニックがテンプに派遣子会社の買収を200億円で決定しました。法制度の改正で派遣会社の雇用責任や職業訓練能力などは従来以上に必要となってきます。中小の零細業者の極めて多い業界ですが、今後は大手に集約されていく流れとなりそうです。

今後の動きとしては、外国人労働者を国内の工場などに紹介するという新しいビジネスが立ち上がる可能性があります。安倍政権は成長戦略の一環として、外国人技能実習制度の拡大を計画しています。建設業や製造業などで、2015年度から技能実習生が増える方向です。製造派遣や請負を展開する大手人材サービス企業がこの分野に参入し、アジアでの技能実習生の確保やクライアントへの紹介事業化する動きもある。ただ、この制度にはまだビジネス化に難しいハードルもあり(待遇面など)、容易には進まなさそうだ。

eコマースは、どーなる?

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これからも成長が確実なのがeコマース(電子商取引)市場。どの企業も主導権を握ろうと激しいバトルを繰り広げています。国内EC市場の2強はアマゾンと楽天。楽天は中小商店などの出店者から手数料収入を得るモール型のモデルを取っている事に対し、アマゾンは商品を仕入れて販売する直販が主なルートを構築しています。
そんなアマゾンですが、事業者がサイトに出店したり、商品を出品したりする、モール型に近い「マーケットプレイス(MP)」の事業を急激に拡大させています。その強みは、物流を中心としたサービスを提供する「フルフィルメント・バイ・アマゾン(FBA)」というもの。FBAではアマゾンが事業者から商品を預かり、注文処理から配送・返品の顧客対応までを一括して有料で請け負う。さらに他のECサイトで注文を受けた商品についてもアマゾンが発送するという派生サービス「FBAマルチチャネル」を利用する事業者も増加sています。この仕組みにより、事業者は消費者の配送迅速化のニーズに応えるだけでなく、在庫集約によってコスト削減効果を期待出来ます。偏に、アマゾンの持つ協力な物流基盤があればこそ。

電子決裁の信頼性が高まった事もあり、今後は高額な商品にもECの視野が広がっています。2015年度に勢いを増しそうなのが中古車の売買。アマゾンの国内サイトでも2014年から中古車販売の「ネクステージ」が出品し、世界に先駆けて中古車の取り扱いが始まりました。中古車の査定や、配送のシステムを強化する事が出来ればより簡単に安心して使えるようになり、2015年には中古車の売買が今後広がっていくかもしれない。

これまでの2強であた楽天・アマゾンに追いつこうとしているのがヤフー。2013年秋に始めたECの手数料無料化が効いたのか、2014年にはネットショッピング「Yahoo!ショッピング」の出店数が楽天の「楽天市場」を抜いて国内トップになった。商品数はトップになりましたが、まだ流通総額では追いつけておらず、しばらく経ってから背中を捉えていくような形になっていきそうです。

ゼネコンは、どーなる?

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ゼネコン業界が息を吹き返してきています。東日本大震災の復興需要に加え、アベノミクスによる公共投資の復活で建設業界への風向きは良好になりました。今後も、東京五輪、リニア中央新幹線といった巨大プロジェクトだけでなく、首都直下型地震への備え、国土強靭化、地方創世の名の下での老朽インフラの耐震・補強や更新などが想定され、建設需要は今後も落ち込まないとする声も上がっている程です。

建設投資は1992年をピークにして2010年にほぼ半減し、それにつれて建設業で働く技能労働者を約3割を減少させました。特に若年層が大幅に減少し、現場での主な働き手が団塊世代になってしまいました。建設投資は10年のボトムから約2割増加しましたが、働き手の高齢化と減少は業界を揺るがす問題です。建設現場では「型枠工」「鉄筋工」といった技能労働者が不足していました。さらに2013年、2014年になると、「鳶職」「左官」「大工」「電気通信設備工事従事者」まで、ほぼ全ての技能職で人手不足が顕在化してきています。

その点、人手不足の解消という部分が業界の再編的な動きにまで発展するかもしれないという状況になっています。工事を受注する元請けのゼネコンは大手企業が中心で、そこには大卒・大学院卒の技術者が多い。ただ、元請けゼネコンが現場でする事は管理・監督まで。その下で行なわれる現場作業の多くは下請けの技能労働者が支えているのが現状。下請けに回る企業は条件の良い仕事を求めて、またその企業に所属する技能労働者も給与の高い所を求めて移動するという流れが起きます。大手ゼネコンは協力会社の会を組織していますが、他のゼネコンの協力会社を掛け持ちする下請けも多い。下請け会社の囲い込みも今後激しさを増してきます。

建設就業者・技能労働者は労働力人口の減少ペース以上に減っていくという予測もあります。今後も建設需要が一定数あるとしても、それ以上に人手が足りないという自体が起こりかねないというのが今後の懸念点。建設現場で働く労働者の待遇改善などの対策を打っていかなければどうにも歩留まりが見えてしまう恐れもあります。

さて、ここまで読んで頂いてありがとうございます。ただ、長くなっちゃいましたね。また次回その他業種に関して記載していくので次回にも乞うご期待!

既卒のための業界研究の基礎知識はコチラ。
既卒のための業界研究|これから伸びる業界はどこ?vol.1
既卒のための業界研究|これから伸びる業界はどこ?vol.2
既卒のための業界研究|これから伸びる業界はどこ?vol.3
既卒のための業界研究|これから伸びる業界はどこ?vol.4

Takahiro

Takahiro Takimizu

埼玉県出身。元第二新卒。新卒でメガベンチャーに入社しプログラマーとして勤務するも、自身の実力不足もあり3ヶ月弱で早期退職。その後、2013年にUZUZに入社。UZUZでは新規事業「ウズウズカレッジ」のエンジニアコースを担当。教育研修型の若手人材育成事業に携わる。