既卒のための業界解説Vol.1|「公務員」という名前の職業はありません

既卒のための業界解説Vol.1|「公務員」という名前の職業はありません

「安定している」、「リストラ対象にならない」、「休みがきちんとある」などのイメージから就活生に常に人気のある「公務員」

公務員はあくまで身分を表す言葉で職業の名前ではありませんので、「就『職』活動で公務員を目指す」というのは本質的にズレている気がしますが、やはり上記3点は魅力的に映りますね。

テレビでは「公務員は仕事も暇な割に給料も高いし、人数を減らすべきだ」などという論調も横行しておりますが、公務員と一言で言ってもその職種は多岐に渡りますし、そもそも公務員について良く知らないという人も多いのではないでしょうか?

今回は、以上のようにイメージで語られがちな「公務員」について、その「基本的な制度」から「職種」「どうやったらなれるのか?」などについてまでカバーして説明していきたいと思います。

そもそも公務員って何?

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本屋さんやケーキ屋さんは、モノを売ってお金を稼ぐことができます。ですが、警察官や消防士のように、お金をかせぐことはできないけど、人々の日常生活に必要不可欠な仕事もあります。

これらの仕事は、国や地方公共団体の職務を担当する人たちが「公務」として行い、そうした仕事を行う方々を「公務員」といいます。給与は、国民から徴収した税金を基に、国や地方自治体などの「各公務員が属する団体」から支払われます。

公務員の種類

公務員はその公務が「どのエリアに帰属されるか?」によって「国家公務員」、「地方公務員」、「国際公務員」と、その呼び名が変わります。

国家公務員 (約70万人)

国(政府)や独立行政法人に属し、国家公務員法に基づいて働いている公務員。政策の立案、教育、経済、外交、防衛など「国全体を顧みるために行う仕事」を担当します。(衆議院事務官、国税専門館、自衛官、警察庁警察官など)

地方公務員 (約300万人)

地方公共団体に属し、地方公務員法に基づいて働いている公務員。各市町村が運営する自治体にて、「地域に密着した仕事」を担当します。(例:市町村役場職員、学校教員、消防職員、都道府県警察官など)

国際公務員 (約100人)【かなり特殊】

国際連合などの国際機関で働いている公務員。世界各地で、「国際社会の共通利益のために行う仕事」を担当します。(例:UNICEF事務局員、WHO職員など)

より具体的な職種や待遇に関しては後に記載いたしますが、公務員は必ず上記のいずれかに属すると理解頂ければ大丈夫です。また、国際公務員に関しては、母数もそれほど多くなく比較的特殊なポジションですので、基本的には「国家公務員」と「地方公務員」の二つに大きく分けられると考えてください。

ざっくりポイント

公務員は大きく「国家公務員」「地方公務員」に分類出来る。

一般職と特別職の違い

前述のように、公務員はそのエリア・分野によって国家と地方公務員の2種に大きく分けられますが、その他にも、雇用形態によって「一般職」「特別職」に分けることもできます。

1. 一般職

皆様が普段「公務員」と聞かれてイメージする「市町村役場の職員」や「小学校の先生」は、みな「一般職」に分類されます。彼らは皆、「公務員試験を受けて」採用され、国家公務員法あるいは地方公務員方の基、身分が保証されています。

2. 特別職

特別職とは「選挙で選ばれたもの」、あるいは「政治的な使命を帯びた役職に就くもの」のことを指します。国家公務員で言えば「内閣総理大臣」、「国務大臣」、「国会職員」などが該当し、地方公務員で言えば、「都道府県知事」、「地方議員」などが該当します。

また上記に加えて、「自衛官(防衛省の職員)」や「大学教授(独立行政法人の職員)」などの「職務の性質から特別の取り扱いが適当なもの」や、憲法の定める権力分立の原則に基づき「立法、司法部門における職種」である「裁判官」、「裁判所職員」、「国会職員」なども含まれます。

かなりざっくり言うと、「公務員試験」を受けて就ける職業は「一般職」、それ以外の「特別なルート」で就く職業は「特別職」というように考えるとスッキリするかもしれません。(注:もちろん例外はあります)

ざっくりポイント

公務員試験を経て採用されたら「一般職」、その他は「特別職」

一般職の分類 (レベル)

一般職公務員は、受けた「公務員試験のレベル」によってさらに「細かく分類」され、このレベルに応じて「任される公務の分野」や、「将来の待遇」が違ってきます。民間企業の試験の場合はどちらかと言えば採用活動において面接を重視していますが、公務員の場合は比較的「筆記試験にウェイトが置かれることが多い」のです。

公務員試験は、国家公務員であれば「総合職」「一般職 (大卒程度)」「一般職 (高卒程度)」と分けられており、地方公務員であれば「上級」「中級」「初級」というふうに分けられています。

「国家公務員『総合職』」は制度が変わる以前(2012年度以前)の「国家I種」にあたり、「一般職(大卒程度)」は「II種」、「一般職(高卒程度)」は「III種」に相当します。

前述のように、公務員は「特別職」と「一般職」に分けられますので、「総合職試験」を合格した方は、「一般職の『総合職』」「一般職試験」を合格した方は「一般職の『一般職』」になります。何だか変な気がしますが、そういう制度ですので口は挟まないでおきましょう!

試験レベル

総合職、あるいは上級      : 大卒~大学院卒業程度の知識 (総合職は難易度が格段に高い)
一般職 (大卒程度)、あるいは中級  : 短大卒~大卒業程度の知識
一般職 (高卒程度)、 あるいは初級 : 高校卒業程度の知識

俗に言う「キャリア組」とか「官僚」とは「国家公務員I種(現:総合職)」を経て公務員になったもののことを指し、その他を「ノンキャリア組」と呼びます。

現在は多少変わってきてはいるものの、公務員人事では「学歴+試験結果」をとても重視します。ですので、試験のレベルが高ければ高い程、スタート地点(階級)が高く、また出世も早いと言われています。具体的な待遇についてはまた後に!

ざっくりポイント

公務員試験のレベルに応じて「任される公務」「待遇」が変わる

仕事の種類

公務員の仕事の種類は総合職、一般職問わず「事務系」「技術系」「公安系」「資格職」の4つに分けることができます。それぞれがどういった職種なのか見ていきましょう。

1. 事務系

その名の通り、「一般的な事務を任される職種」です。各期間固有の事務から全ての期間共通の事務まで幅広い仕事が求められるのが特徴です。民間企業でいう総務に相当しますね。

事務系の中はさらに「一般職」と「専門職」に分かれており、専門職は「国税専門官」や「外務省専門職員」といったものが含まれます(一般職という言葉使いすぎですね…)。

2. 技術系

事務系よりも専門性が要求される仕事で、「工業技術や農産物の研究開発、環境保全、インフラ整備などに関する研究や調査」を行います。理工系の試験を受けたものが就く職となっています。

3. 公安系

公安系は、「日本の安全の維持に努める仕事」を任されます。命の危険を伴う仕事ですので、専門性と共に強い使命感や正義感が求められる職種でもあります。「刑務官」、「入国警備官」、「海上保安官」、「警察官」などが該当しますね。

4. 資格職

「免許など資格が必要とされる職」で、「管理栄養士」、「福祉士」、「司書」、「保育士」といった職業が挙げられます。あくまで公務員ですので、公務員試験に合格した上で対応する免許、資格を取得する必要があります。

ざっくりポイント

仕事は「事務」「技術」「公安」「資格職」に分けられる

この人は…?

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ドラマやアニメでおなじみの、あの人たちが就いている職業も公務員の部類に入ります。

両津勘吉(こちら葛飾区亀有公園前派出所)

警視庁新葛飾警察署地域: 巡査長
警視庁は「国」ではなく「東京都」を管轄する都警察の本部ですので、警視庁勤務の両津さんは「地方公務員」です。また、彼の最終学歴は「中卒」と言われておりますので、地方公務員警察官採用試験(高卒程度)を受けての採用だと思われます(高卒程度試験とは、あくまで高卒レベルの学力が必要なだけであって、高卒である必要はありません)。

黒崎駿一(半沢直樹シリーズ)

金融庁検査局: 主任検査官
金融庁は「国」の経済再生・活性化を図るため、「不良債権問題の解決」や「強固な金融システム構築」の役割を担います。この重要な国家機関に勤めている黒崎さんはもちろん「国家公務員」です。経営悪化した伊勢島ホテル関連の金融庁検査を「指揮」した彼は、おそらく「国家I種」を経て官僚となったエリート中のエリートと言えるでしょう。

坂本金八(3年B組金八先生シリーズ)

東京都足立区立桜中学校:教員
金八先生は、大学教育学部を卒業後、「東京都」の教員採用試験を経て中学校教員となっているため「地方公務員」です。無論、中学校教員は「資格職」ですので、金八先生は「教員免許」を有しております。

余談ですが、「私立中学校」の教員は、地方自治体から雇用されているわけではないので「公務員」ではありません。

また、「国立大学の附属中学校教員」は、国立大学(東大、京大など)が独立行政法人化される以前(2004年度以前)までは「国家公務員」でした。独立行政法人化された現在は、国立大学ならびにその附属学校(高校、中学校など)職員は、「公務員」ではなく「法人職員」という身分の基働いております。

次回は「採用までの流れ」について

次回は採用までの流れについて説明致します!
「既卒のための業界解説Vol.2|公務員になるまでの採用の流れは?民間企業と公務員の併願は可能なの?」
それでは!

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